中目黒 焼きとん酒場「とんde目黒」
居酒屋探偵DAITENの生活 第75回 2008年2月17日(日) 【地域別】 【時間順】
中目黒 焼きとん酒場「とんde目黒」
←「東京食べ歩き」参加中。
ずいぶんと冷え込んでいる晴れた日曜日の夕暮れ時である。SAPの特別ゼミ的なワークショップ「MIプロジェクト」の帰り、SAKURAとメンバー8人と共に稽古場から中目黒駅まで全員で移動する。中目黒駅近くで創間元哉君に「今日は中目黒の探検はしないのですか?」と聞かれるが、東急ストアで買物があった為、今日は「無し」であると答えて別れた。
しかし、東急ストアで目的の品物が発見出来ず、食品を少し買っただけで荷物も少ない状態の私たちは、中目黒東急ストアの入口近くに新しい店を発見してしまった。
焼きとん酒場「とんde目黒」という店である。昨年の10月に開店した焼きとんの店である。
最近、あちらこちらの盛り場に増えている、「ニュー焼きとん系」の店の一つである。この手の店では、特に「日本橋紅とんチェーン」が一番目に付く。事実、この店から200メートルほどしか離れていない場所に「日本橋紅とん」の中目黒店が存在する。
「とんde目黒」を紹介するページには次の様に書かれている。
〈おしゃれなお店が多い中目黒のなかで異彩を放つ、焼きとん酒場「とんde目黒」。朝挽き新鮮豚もつを備長炭で焼いた串もつはまさに絶品! “酒場”が持つべき本来の魅力の一翼を担う店です。〉(ぐるなびより引用)
数年前から「大規模チェーン居酒屋」の古い業態が減り、小規模で、もつ焼きなどに特化した店が増えると予想していたが、やはり、事実そうなっている。
「酒場が持つべき本来の魅力の一翼を担う店」とは、どういうことだろうか。
大規模チェーンが次々に作った、照明を落とし、個室を多数持つ「個室系居酒屋」という業態には問題が多い。今時の言葉で言う「まったり」とされてしまい、酒もつまみも食べず「個室」に長時間滞在されてしまうのである。時間当たりの客単価は上がらず、利益は少ないに違いない。その分人件費を抑えているので、「個室系居酒屋」の従業員はフロアの広さに比べ異常に少ない。ワンフロア全体に目の届く従来店と違い、従業員の姿をみつけることすら出来ない時もある。客の不満はつのり、ますます注文をする気持ちが薄れるのである。
さらに、格子戸で区切ったり、長いのれんを下げたりして作った小さな「半個室」が多数ある、迷路のような薄暗い店の中、従業員が追加注文を狙って左右を見ながら歩いてくる姿を「半個室」の中側から見ていると、自分が刑務所に入れられているような気分になってくる。
これに対して、「とんde目黒」の店内は明るく広い。店に入ると、6人掛けのテーブルが15個ほど並んでいる。高めのテーブルと椅子。テーブルの下には荷物を入れる為のスーパーマーケットで使うカゴのような物が置かれている。手荷物で席を占領されない為の工夫である。6人掛けは相席させ易いテーブルである。テーブルとテーブルの間も従業員が動き易いように、広くとってある。その為かこの店の従業員の動きは素早い。店全体が見渡せるので従業員の管理にも適しているに違いない。隠れる場所を多く作ると、下の人間は上の人間の意にそわない動きをするものである。
まずは、SAKURAは芋焼酎明るい農村(400円)を、私はゆう焼けセット(1000円)を頼んだ。
この夕焼けセットは、午後3時から6時までの限定商品である。内容は、キリン生ビール中1杯、焼きとん3本、小鉢、マグロぶつである。
焼きとんは、かしら(1本150円)、たん(1本150円)、レバタレ(1本150円)の3本を選んだ。小鉢は白菜などのお新香、マグロぶつの他にタコブツも選べるようになっていた。小鉢もマグロぶつも量はかなり少ない。しかし、味はおいしかった。もちろん、同じ中目黒の「串八」の晩酌セットには完全に負けるが仕方がない。
さらに、セロリ漬け(200円)、 銀杏(1本150円)を2本、追加した。
2杯目は二人ともホッピーにした。つまみの追加はひじき梅煮(250円)。ホッピー白氷入(瓶300円+焼酎180円)、ホッピー黒氷なし(瓶300円+焼酎180円)。合計するとホッピーとしては高い部類に入ってしまう。
最後にマッコリ(380円)を頼んだ。マッコリを置いている点も「紅とん」に似ているところである。
「とんde目黒」は、「若い人」にも「親父達」にも適している店と言える。何が求められているかをよく研究していると言える。
この店の単価とツマミの「量」には経営的工夫がある。もつ焼き以外の商品は、一つ一つの量を少なくして単価を安く抑えている。単価が安ければ複数個注文してくれるものである。単価を抑え集客し、客の滞在時間を短くする工夫をして、薄利多売を目指す経営であろう。しかし、「古典的もつ焼き店」に慣れている人間にとっては、値段の割に小さく感じる肉のサイズであった。
「とんde目黒」という店名からすると、これから目黒区内に支店を出してゆくのだろうか。それとも「日本橋紅とん」チェーンに対抗して地名を店名に入れて、これから他の区に展開してゆくのだろうか。無休であり、毎日午後3時から開店している点は客にとってメリットがある。土曜日や日曜日の早い時間に、打ち合わせと称する飲み会をする場合が多いので、これはとても助かる点と言える。
5時半から6時半までの1時間の滞在。二人でお勘定は3,490円であった。
※追記
この翌週の2月24日(日)に、SAKURA、そして、S.A.P.の「MIプロジェクト」のメンバーと5人でこの「とんde目黒」に行った。なぜかゴーヤチャンプル、レバニラ炒め、塩焼きそば等、炒めもの系ばかり頼む。店の作りや雰囲気やメニューが「日本橋紅とん」に似ているとメンバー達も言っていた。
中目黒 焼きとん酒場「とんde目黒」
住所 東京都目黒区上目黒1-20-5 エーワンビル
電話 03-3791-3377
定休日 無休
営業時間 15:00~24:00
交通 東急東横線中目黒駅 徒歩1分
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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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中目黒 焼きとん酒場「とんde目黒」

ずいぶんと冷え込んでいる晴れた日曜日の夕暮れ時である。SAPの特別ゼミ的なワークショップ「MIプロジェクト」の帰り、SAKURAとメンバー8人と共に稽古場から中目黒駅まで全員で移動する。中目黒駅近くで創間元哉君に「今日は中目黒の探検はしないのですか?」と聞かれるが、東急ストアで買物があった為、今日は「無し」であると答えて別れた。
しかし、東急ストアで目的の品物が発見出来ず、食品を少し買っただけで荷物も少ない状態の私たちは、中目黒東急ストアの入口近くに新しい店を発見してしまった。
焼きとん酒場「とんde目黒」という店である。昨年の10月に開店した焼きとんの店である。
最近、あちらこちらの盛り場に増えている、「ニュー焼きとん系」の店の一つである。この手の店では、特に「日本橋紅とんチェーン」が一番目に付く。事実、この店から200メートルほどしか離れていない場所に「日本橋紅とん」の中目黒店が存在する。
「とんde目黒」を紹介するページには次の様に書かれている。
〈おしゃれなお店が多い中目黒のなかで異彩を放つ、焼きとん酒場「とんde目黒」。朝挽き新鮮豚もつを備長炭で焼いた串もつはまさに絶品! “酒場”が持つべき本来の魅力の一翼を担う店です。〉(ぐるなびより引用)
数年前から「大規模チェーン居酒屋」の古い業態が減り、小規模で、もつ焼きなどに特化した店が増えると予想していたが、やはり、事実そうなっている。
「酒場が持つべき本来の魅力の一翼を担う店」とは、どういうことだろうか。
大規模チェーンが次々に作った、照明を落とし、個室を多数持つ「個室系居酒屋」という業態には問題が多い。今時の言葉で言う「まったり」とされてしまい、酒もつまみも食べず「個室」に長時間滞在されてしまうのである。時間当たりの客単価は上がらず、利益は少ないに違いない。その分人件費を抑えているので、「個室系居酒屋」の従業員はフロアの広さに比べ異常に少ない。ワンフロア全体に目の届く従来店と違い、従業員の姿をみつけることすら出来ない時もある。客の不満はつのり、ますます注文をする気持ちが薄れるのである。
さらに、格子戸で区切ったり、長いのれんを下げたりして作った小さな「半個室」が多数ある、迷路のような薄暗い店の中、従業員が追加注文を狙って左右を見ながら歩いてくる姿を「半個室」の中側から見ていると、自分が刑務所に入れられているような気分になってくる。
これに対して、「とんde目黒」の店内は明るく広い。店に入ると、6人掛けのテーブルが15個ほど並んでいる。高めのテーブルと椅子。テーブルの下には荷物を入れる為のスーパーマーケットで使うカゴのような物が置かれている。手荷物で席を占領されない為の工夫である。6人掛けは相席させ易いテーブルである。テーブルとテーブルの間も従業員が動き易いように、広くとってある。その為かこの店の従業員の動きは素早い。店全体が見渡せるので従業員の管理にも適しているに違いない。隠れる場所を多く作ると、下の人間は上の人間の意にそわない動きをするものである。
まずは、SAKURAは芋焼酎明るい農村(400円)を、私はゆう焼けセット(1000円)を頼んだ。
この夕焼けセットは、午後3時から6時までの限定商品である。内容は、キリン生ビール中1杯、焼きとん3本、小鉢、マグロぶつである。
焼きとんは、かしら(1本150円)、たん(1本150円)、レバタレ(1本150円)の3本を選んだ。小鉢は白菜などのお新香、マグロぶつの他にタコブツも選べるようになっていた。小鉢もマグロぶつも量はかなり少ない。しかし、味はおいしかった。もちろん、同じ中目黒の「串八」の晩酌セットには完全に負けるが仕方がない。
さらに、セロリ漬け(200円)、 銀杏(1本150円)を2本、追加した。
2杯目は二人ともホッピーにした。つまみの追加はひじき梅煮(250円)。ホッピー白氷入(瓶300円+焼酎180円)、ホッピー黒氷なし(瓶300円+焼酎180円)。合計するとホッピーとしては高い部類に入ってしまう。
最後にマッコリ(380円)を頼んだ。マッコリを置いている点も「紅とん」に似ているところである。
「とんde目黒」は、「若い人」にも「親父達」にも適している店と言える。何が求められているかをよく研究していると言える。
この店の単価とツマミの「量」には経営的工夫がある。もつ焼き以外の商品は、一つ一つの量を少なくして単価を安く抑えている。単価が安ければ複数個注文してくれるものである。単価を抑え集客し、客の滞在時間を短くする工夫をして、薄利多売を目指す経営であろう。しかし、「古典的もつ焼き店」に慣れている人間にとっては、値段の割に小さく感じる肉のサイズであった。
「とんde目黒」という店名からすると、これから目黒区内に支店を出してゆくのだろうか。それとも「日本橋紅とん」チェーンに対抗して地名を店名に入れて、これから他の区に展開してゆくのだろうか。無休であり、毎日午後3時から開店している点は客にとってメリットがある。土曜日や日曜日の早い時間に、打ち合わせと称する飲み会をする場合が多いので、これはとても助かる点と言える。
5時半から6時半までの1時間の滞在。二人でお勘定は3,490円であった。
※追記
この翌週の2月24日(日)に、SAKURA、そして、S.A.P.の「MIプロジェクト」のメンバーと5人でこの「とんde目黒」に行った。なぜかゴーヤチャンプル、レバニラ炒め、塩焼きそば等、炒めもの系ばかり頼む。店の作りや雰囲気やメニューが「日本橋紅とん」に似ているとメンバー達も言っていた。
中目黒 焼きとん酒場「とんde目黒」
住所 東京都目黒区上目黒1-20-5 エーワンビル
電話 03-3791-3377
定休日 無休
営業時間 15:00~24:00
交通 東急東横線中目黒駅 徒歩1分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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