中目黒 割烹「しのぶ」
居酒屋探偵DAITENの生活 第90回 2008年4月5日(日) 【地域別】 【時間順】
中目黒 割烹「しのぶ」
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咲良舎のMIプロジェクトの帰り、SAKURAと2人、目黒通り沿いのバス停を目指していた。その途中、SAKURAが何年も前から入ってみたいと思っていたと言う店があった。私も同じことをいつも思っていたのである。しかし、暖簾が出ているのに「準備中」の札が出ている。一度はその前を通り過ぎるも誘惑に負けた我々は道を戻って、入口の扉を少し開けた。
「準備中の札が出てますけど、やってますか?」と言いながら覗き込む。
「どうぞ」という答えがすぐに返ってきた。
中目黒から少し離れた場所にその店「しのぶ」はある。山手通りから少し入った場所にあるので目立たない。外観の雰囲気からしてもふりの客が入ることはないに違いない。
中に入ると、すぐ目の前に横一列のカウンターがある。席数は8席ほど。左手に小上がりがあり、四人席が二つ。その1卓にはおしぼりが置かれ、後で聞いたところによれば、四人様の予約が入っているそうである。15、6人で満席という感じの店である。カウンターの中は調理場。一人で料理を作るのにちょうど良いつくりである。
「お食事ですか?、お飲みになりますか?」との言葉に「飲みます」と答える。
まずは、瓶ビール中瓶(600円)である。キリンラガーだ。つみれ汁がお通しとして出てきた。良い味つけである。汁ものが最初に出てくると酒がすすむ。
塩らっきょ(300円)、しめじほうれん草バター炒め(600円)をお願いする。
ビールはすぐに無くなってしまった。燗酒2合をいただく。この燗酒の燗の付け具合がとても良いのである。熱燗好きのSAKURAがここの人肌燗には感心していた。
「このお店はもう何年たつのですか?」と聞く。
「もう、この場所で初めて42年ですよ」との答えである。
42年前といえば東京オリンピックの直後である。壁紙などの手直しはしているけれど、その頃のままの造りであるという。店の中を改めて見まわす。白木のカウンターが実に良い。天井や壁の作りも渋い。今時のお手軽な造りの店とは違う。「仕事」がされているのである。
自家製餃子(600円)をお願いする。マスターは満州生まれであると言う。自分の餃子は満州餃子なのでニンニクは入れずショウガを入れるのだという。私の亡父も満州生まれであり、父が母に作らせる餃子もニンニクを入れなかった。この話でマスターと盛り上がる。
お互いが住んでいた場所や世間話でさらに盛り上がる。マスターの話のもってゆき方が実にうまい。話し好きでありながら、自分だけ勝手にしゃべっているという訳ではない。こちらを楽しませる話芸を持っておられる。
今年の1月に某テレビ番組で紹介されたそうである。番組名やタレント名を言えばすぐに解る有名番組である。テレビで紹介されると常連さんが入りにくくなるので、ずっと断っていたが常連のタレントさんの強い要望で仕方なく引き受けたのだという。
「インターネットで紹介しましょうか」という勧誘セールスも来るけれど、すべて断っているのだそうである。ゆえに、お店に行ったとしても「ブログを見て来ました」等とは言わないでいただきたい。
いかげそ(400円)をお願いする。手早い。そして造られる料理は、どれもちょうど良い塩加減である。
マスターは若い頃、自分の仕事とは別に「流し」の仕事をしていたそうである。
「やりますか?」と笑顔で言いながら、奥からギターをもってくる。
ここからはマスターのオンステージである。弾き語りで「悲しい酒」など数曲を歌ってくれた。
一人で切り盛りされている店である。いつもギターを弾いて歌ってもらえる訳ではない。忙しい時は無理であろう。
約1時間半の滞在である。お勘定は2人で5,300円であった。予約のお客さんたちはまだ来ない。日曜日の夕暮れ時、私たち2人で店を貸し切り、弾き語り付きの楽しい一時であった。後で気が付いたことであるが「準備中」の札はずっとそのままであった。
※流し=芸人・按摩(あんま)などが客の呼び入れを求めて歩くこと。また、その人。 「―のギター弾き」「新内(しんない)―」(大辞林より)

中目黒 割烹「しのぶ」
住所 東京都目黒区東山1-9-13
電話 03-3719-3227
定休日 第4土曜日のみ
営業時間 17:00~
交通 東急東横線・地下鉄日比谷線中目黒駅下車徒歩15分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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中目黒 割烹「しのぶ」



咲良舎のMIプロジェクトの帰り、SAKURAと2人、目黒通り沿いのバス停を目指していた。その途中、SAKURAが何年も前から入ってみたいと思っていたと言う店があった。私も同じことをいつも思っていたのである。しかし、暖簾が出ているのに「準備中」の札が出ている。一度はその前を通り過ぎるも誘惑に負けた我々は道を戻って、入口の扉を少し開けた。
「準備中の札が出てますけど、やってますか?」と言いながら覗き込む。
「どうぞ」という答えがすぐに返ってきた。
中目黒から少し離れた場所にその店「しのぶ」はある。山手通りから少し入った場所にあるので目立たない。外観の雰囲気からしてもふりの客が入ることはないに違いない。
中に入ると、すぐ目の前に横一列のカウンターがある。席数は8席ほど。左手に小上がりがあり、四人席が二つ。その1卓にはおしぼりが置かれ、後で聞いたところによれば、四人様の予約が入っているそうである。15、6人で満席という感じの店である。カウンターの中は調理場。一人で料理を作るのにちょうど良いつくりである。
「お食事ですか?、お飲みになりますか?」との言葉に「飲みます」と答える。
まずは、瓶ビール中瓶(600円)である。キリンラガーだ。つみれ汁がお通しとして出てきた。良い味つけである。汁ものが最初に出てくると酒がすすむ。
塩らっきょ(300円)、しめじほうれん草バター炒め(600円)をお願いする。
ビールはすぐに無くなってしまった。燗酒2合をいただく。この燗酒の燗の付け具合がとても良いのである。熱燗好きのSAKURAがここの人肌燗には感心していた。
「このお店はもう何年たつのですか?」と聞く。
「もう、この場所で初めて42年ですよ」との答えである。
42年前といえば東京オリンピックの直後である。壁紙などの手直しはしているけれど、その頃のままの造りであるという。店の中を改めて見まわす。白木のカウンターが実に良い。天井や壁の作りも渋い。今時のお手軽な造りの店とは違う。「仕事」がされているのである。
自家製餃子(600円)をお願いする。マスターは満州生まれであると言う。自分の餃子は満州餃子なのでニンニクは入れずショウガを入れるのだという。私の亡父も満州生まれであり、父が母に作らせる餃子もニンニクを入れなかった。この話でマスターと盛り上がる。
お互いが住んでいた場所や世間話でさらに盛り上がる。マスターの話のもってゆき方が実にうまい。話し好きでありながら、自分だけ勝手にしゃべっているという訳ではない。こちらを楽しませる話芸を持っておられる。
今年の1月に某テレビ番組で紹介されたそうである。番組名やタレント名を言えばすぐに解る有名番組である。テレビで紹介されると常連さんが入りにくくなるので、ずっと断っていたが常連のタレントさんの強い要望で仕方なく引き受けたのだという。
「インターネットで紹介しましょうか」という勧誘セールスも来るけれど、すべて断っているのだそうである。ゆえに、お店に行ったとしても「ブログを見て来ました」等とは言わないでいただきたい。
いかげそ(400円)をお願いする。手早い。そして造られる料理は、どれもちょうど良い塩加減である。
マスターは若い頃、自分の仕事とは別に「流し」の仕事をしていたそうである。
「やりますか?」と笑顔で言いながら、奥からギターをもってくる。
ここからはマスターのオンステージである。弾き語りで「悲しい酒」など数曲を歌ってくれた。
一人で切り盛りされている店である。いつもギターを弾いて歌ってもらえる訳ではない。忙しい時は無理であろう。
約1時間半の滞在である。お勘定は2人で5,300円であった。予約のお客さんたちはまだ来ない。日曜日の夕暮れ時、私たち2人で店を貸し切り、弾き語り付きの楽しい一時であった。後で気が付いたことであるが「準備中」の札はずっとそのままであった。
※流し=芸人・按摩(あんま)などが客の呼び入れを求めて歩くこと。また、その人。 「―のギター弾き」「新内(しんない)―」(大辞林より)

中目黒 割烹「しのぶ」
住所 東京都目黒区東山1-9-13
電話 03-3719-3227
定休日 第4土曜日のみ
営業時間 17:00~
交通 東急東横線・地下鉄日比谷線中目黒駅下車徒歩15分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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