自由が丘 やきとり「かとりや」第2回
※2008年4月16日午前 70000カウント通過 感謝!
自由が丘 やきとり「かとりや」 第2回



桜も散り、街で薄着で歩く人の姿を日々見るようになった4月中旬。ところが、急に真冬並の寒気が関東平野に入りこんできた。そんな、寒い夕暮れ時となれば、やはり熱燗が呑みたくなってしまう。
今日も咲良舎のMIプロジェクトの帰りである。SAKURAと2人、自由が丘唯一の「親父酒場地帯」へ向かった。広い駅前ロータリーのある出口に降り立ち、ロータリー側に向いている改札ではなく、右手のガード下に向いている改札を出て右に進み、すぐ左に曲がる。そこが名店「金田」を中心に、鰻の「ほさか」 、もつ焼きの「かとりや」 、 「阿波の里」など、わずか数メートルの狭い範囲に、「古典酒場」が集結している「親父酒場地帯」である。
日曜日にやっているのは「ほさか」と「かとりや」である。今日は「かとりや」に入ることにした。前回記事にした2007年9月9日の後も「かとりや」には何度も来ている。15人ほどが座れるL字型のカウンターは、今日も満席に近い状態であったが、運の良いことに、入ってすぐの角に2つだけ席が空いていた。
中心に立っている白衣を着た細身の男性が「生?」と聞いてくる。いつもと同じである。「寒いから熱燗ください」と答える。さらに、白衣の男性は「適当に焼く?」と聞いてくる。これも同じである。しかし、「たん、はつ、つくね、しいたけをお願いします」と答える。だいぶ慣れてきたのでちょっと抵抗してみたのである。
「かとりや」と書かれたお銚子が2本。日本酒(300円)である。さっそくおちょこに注ぎ、乾杯をして1杯、2杯と飲み干す。身体がどんどん暖まってゆく。
たん(100円)、はつ(100円)、つくね(100円)、しいたけ(140円)をTシャツ、短パン、坊主頭の僧侶然とした親父さんが丁寧に焼いている。焼けるとさっと差し出す。こちらもさっと受け取る。このタイミングが大切である。「2本縛り」なので全て2本ずつやってくる。紀州備長炭を使って焼かれた焼き物は、どれも実にちょうど良い焼き加減である。
私は調理場のやり取りを見ているのが好きである。仕事をしている人の姿は実に興味深いのである。Tシャツの「僧侶」が「コブクロ後2本分ね」と言う。「白衣」が冷蔵庫から「コブクロ」を取り出し、処理をしてから「僧侶」に渡す。その瞬間、そのすぐ前に座っていた男性客が「コブクロお願いします」と言った。
「僧侶」と「白衣」が同時に苦笑いを浮かべる。タイミングが悪いのである。再び「白衣」が冷蔵庫から2本分のコブクロを取り出して再び処理を始めた。
このような小さなやり取りが面白いのである。
小さな「古典酒場」の常連はこの注文のタイミングをよく知っている人が多い。何かが注文されると、店の側の手間を考えて自分も注文する。手間のかかる物は、忙しい時には頼まず、手の空いたところを見計らって頼む。さらに、「後で手が空いた時に作って」と言葉を添え早めに頼んでおく。そういうやり取りを何度も見たことがある。
身体が暖まってきたのでレモンサワー(380円)をお願いした。サワーグラスに氷が入る。そこにキンミヤ焼酎が大まかに注ぎこまれる。氷と焼酎で8割方一杯のグラスに申し訳程度に「サワー」が注がれる。まるで、焼酎のオンザロックのレモンテイストである。ここのレモンサワー1杯は、チェーン居酒屋のサワー2杯と思って飲んだ方がよい。
SAKURAがビールを飲みたいと言うので、瓶ビール(大)580円をお願いする。サッポロ赤星である。本当にうれしい銘柄である。世間の値上げラッシュの中、まだ値上げせずに去年と同じ価格のままがんばってくれている。
厚揚げ(280円)と煮込み(340円)も頼んだ。さらに、瓶ビール大を追加。
午後7時近くなって、混んでいた店内には空席が目立つようになった。
隣に若いカップルが座った。「適当に焼いていい?」という言葉に「はい」と言ったので、どんどん焼き物がやってくる。しかし、2人ともに小食なのか、話に夢中なのか、食べるのがひどく遅い。山盛りの焼き物がどんどん冷めてゆくのが傍目にも解るのである。他人ごとながら「もったいない」と思う。
SAKURAと咲良舎の今後について色々と話をする。思いの外、時がたってしまった。
約1時間40分の滞在。お勘定は4300円であった。
※ ※ ※
追記 2010年2月に新装開店。ずいぶんと雰囲気が変わっている。(2010年10月30日)
自由が丘 やきとり「かとりや」
住所 東京都目黒区自由が丘1-12-9
電話 03-3718-5505
定休日 日曜・祝日
営業時間 17:00~23:00
交通 交通 東急東横線・営団地下鉄日比谷線自由が丘駅北口下車徒歩1分。
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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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