居酒屋探偵DAITENの生活 第108回 2008年6月21日(土)
【地域別】 【時間順】※すでに閉店学芸大学 もつ焼き「ふじや」

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世界中の文字を全てパソコンで表現しようとして
「Unicode」が決められ、WindowsやMacOS X、LinuxやJavaなどで内部コードとして使われている。
また、
JIS X 0208という日本工業規格もある。通称で、JIS第1水準、JIS第2水準などと呼ばれるものである。もっと長い正式名称は
「7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合」であるという。まるで早口言葉である。
共に
「変体仮名」は収録されていない。ただし、前述の二つのコードが16bitで表現しているのに対して、
TRONコードは32bit長であり、一部変体仮名を含んでいる。
こういった文字コードに関する文献を読み始めると、巨大な迷路に入り込んだような気持ちにさせられ、頭が混乱してくるので止めておいた方がよい。
昔はそば屋とか和菓子屋とかの屋号に
変体仮名を使っている店が多かった。今回の店の名前も正式名は、この変体仮名で表現されている。
「ふじや」という屋号であるが、正式には
「ふ」は
「婦」を母字とする
変体仮名を使用する。どんな文字であるかは、文頭に掲示した
店の外観写真を見ていただきたい。
ゆえに、文中では便宜上、
「ふじや」と表記することにする。
さて、今回の
「ふじや」は、もつ焼きの店である。
同店は、東急東横線の学芸大学駅の改札を出て右手、渋谷方面から見れば、左手の地域にある。改札を出て右手に進み、線路と直角に交わる商店街を歩く。駅から数えて3本目の細い路地を左に入ると、すぐ右手に「もつ焼き」と書かれた赤提灯が下がっている。
土曜日の夕暮れ時である。時折、小雨が降ってくる。雨の中、以前から気になっていた店に行ってみることにした。多くの居酒屋ブロガーの皆さんが来店している店、もつ焼き
「ふじや」である。
午後5時40分頃である。周囲の路地を散策した後、
「ふじや」の前を駅とは反対の方から歩いてきた。店の前で写真を撮影し、一度通り過ぎる。そこで、きちんとスーツを着た背の高い紳士とすれ違った。振り返ると、躊躇い無く
「ふじや」に入って行く。常連の方に違いない。立て続けに入ると「女将」さんが大変であろうと思い、少し間を空けてから店に入った。紳士の前には、すでにお酒が1本出ている。ちょうど良い頃合いであろうか。
店の入口は開けてある。暖簾をくぐって中に入った。左手にカウンター席がある。席数は5席、奥の方で少し左に曲がった先に席があるかもしれないがよく見えない。基本的には5人座ったら満席ということだろうか。ちょっと石けん臭いおしぼりを女将さんが出してくれる。
レモンサワー(400円)をお願いする。
突きだし(400円)は
「マグロやまかけ」である。
喉が渇いていたので、サワーグラスに炭酸とレモンが一掛け搾り入れてあるシンプルなレモンサワーがうまい。
白髪頭の女将さんが一定の速度で働いている。少しも急ぐ様子はない。その動きが止まったところで、「何か焼きますか?」と女将さんが言う。「かしら、たん、はつをお願いします」と答える。すると、「塩ですね」とおっしゃる。その声が実に渋いのである。心地よい低さというか、年季の入った声である。
女将さんがまた一定の速度で働き始める。やがて、
かしら(100円)、
たん(100円)、
はつ(100円)が1本ずつ出てきた。こちらの店には2本縛りは無いようである。一人客でも2本ずつ、3本ずつの「縛り」を要求される場合がある。縛りの無い店は、それだけで、とても良い店であると思う。もつ焼きは、他に「れば」と「しろ」がある。もつ焼き以外にも、
納豆オムレツ(400円)、
ウインナー(400円)、
塩鮭(400円)、
身欠にしん(400円)、
トマト(400円)、
冷奴(300円)などもある。
並びの紳士がお酒をお代わりした。私も日本酒をお願いすることにした。誘惑に負けたのである。常温の酒がお銚子の口もとまですり切り一杯で出てくる。
やがて、カジュアルな中にもお洒落な雰囲気を漂わせた中年紳士が入って来る。元気なお客さんである。女将さんとの掛け合いが始まる。こういうよく話してくれる常連さんがいると、
「居酒屋探偵」としては、店の様子が見えてとても助かるのである。
お客さんの噂話が続く。そして、
「ちび」という猫が店にいて、このお客さんがその猫を少し離れた場所で見かけたと言う。平和である。古くて良い店には何故か
「猫」がついている。
ずいぶんと蒸してきた。時折、吹き込んでくる風が心地よい。
約30分ほどの滞在で、外に出ることにした。お勘定をお願いする。1,400円であった。きっちり小銭で払う。雨が強くなってきた。傘を差して外に出る。
「ちび」は、濡れてしまっているのではないだろうか。しかし、猫は犬と違い、人間が滅んだ後の世界でもちゃんと生き抜く力を持っていると言う。余計なお世話である。
学芸大学 もつ焼「ふじや」東京都目黒区鷹番2-20-4
電話 03-3716-2480
東急東横線学芸大学駅 徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。
ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」は
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コメント
新岳大典
居酒屋探偵DAITENこと新岳大典です。
コメントありがとうございます。
> ふじやの記事を読んで懐かしくなりました。私もと常連で、女将さんの事はお母さんと呼んで、親しくさせて頂いておりました。お店を閉められた後、常連数人でお母さんを囲んで祐天寺で飲んだのが最後、お母さんには会っていません。お元気ならよいのですが。お店にいた猫のチビ、三毛、ミーコ、ブーチャンも元気にしてるとよいのですが…。色々な意味でお世話になったお店でした。
私は常連というわけではありませんが味わい深い雰囲気を楽しませてもらいました。
あれからずいぶん時が経ちました。懐かしいですね。
ここのところ公私ともに忙しくて記事が滞っています。
何より取材の時間も作れずにおりました。
すでに、「居酒屋探偵DAITENの生活」は500回を越えました。
なんとか続けられるよう調整をしております。
これからもよろしくお願いします。
2013/01/23 URL 編集
背の高い紳士
2013/01/22 URL 編集
新岳大典
居酒屋探偵DAITENです。
お力になれなくてすみません。何か情報が得られることを祈っております。
2012/05/27 URL 編集
さち
実は私、前回「ふじやの女将さん」と書き込んでしましたが、親戚のおばさんにあたる関係で、こないだ何年ぶりに学芸大学の方まで行く用事があったので、ついでに立ち寄ってみたんです。
住まいの方に行ったら何年も住んでない状況で、同じくお店の方も閉店した感じで、消息を知りたく小さな情報でもいいので、色々調べている感じです。
「ふじや」を検索したら、このサイトにふじやの事が載っていたので、何か知っているかと思い、管理人さん宛てに書き込みさせていただきました。色々とすみませんでした。
2012/05/24 URL 編集
新岳大典
居酒屋探偵DAITENです。
> 最後「ふじや」に行かれたのはいつ頃からでしょうか? 今日私が行った時、店が閉まっていました。話も楽しかった女将さんに今すっごく会いたいのですが、管理人さん、女将さんが何処へ居るか居場所知りませんか?知っていたら教えて下さい。お願いします。
残念ながら私も知りません。水年前に気がついた時は閉店されていました。記事に「閉店」と書いておきました。ごめんなさい。
2012/05/21 URL 編集
新岳大典
居酒屋探偵DAITENです。
もつ焼き店は本当に流行りの業態になりましたね。
どこの街にも新しく小綺麗なもつ焼き店がドンドン増えています。
でも、どこもよく似ています。
特にマニュアル通りではない接客、元気すぎない接客を希望しますね。
一度行ってみましょう。今後とも情報をお願いします。
2009/07/05 URL 編集
もつやきファン
学芸大学駅+もつやき屋で検索したらこちらにたどり着きました。
駅から一分のところに新しいもつやき屋ができましたので、
ぜひレポートをしてほしいと思ってカキコをさせていただきました。
もつやき大膳@学芸大学
2009/07/05 URL 編集
居酒屋探偵DAITEN
よいですね。解っていただけてうれしいです。
エアコンで徹底的に冷やされた巨大空間の大規模居酒屋。
その奥の奥の照明を薄暗くした暗い個室。
あれは、まるで大病院の霊安室のようです。
とても、ゆっくり酒を飲む気持ちにはなれません。
「ふじや」さんのように、自然の風を感じることが出来る場所で飲みたいものです。
予告 「ふじや」の次は、同じく学芸大学の小さな店を初めて紹介します。
2008/06/25 URL 編集
croquettepunch
おでんの「お多幸」,立石の「宇ちだ」,八広「えびす」なんかもコレなんですね.
それにしても,こういう古い酒場で,心地よい風が吹いてくる瞬間てのは至福ですねえ..
2008/06/25 URL 編集