居酒屋探偵DAITENの「がっかり録」第11回/放浪の探偵、街を彷徨う
居酒屋探偵DAITENの「がっかり録」第11回 【地域別】 【時間順】 【がっかり集】
放浪の探偵、街を彷徨う

みずからの手帳を見て驚いた。「居酒屋探偵DAITENの生活」に書いてない一人飲み、飲み会がとても多いのである。もちろん自宅での酒は書かない。原則としてチェーン居酒屋は記事にしない。中華料理店や蕎麦屋等での外食兼用の酒についても紹介しない。最近紹介記事を書いたばかりの店に直後に再訪した時は、読者にとって重複になるので書かない。数えてみると7月だけで実は15回も飲んでいるのに、書いた記事は少ないのである。
自分で決めた事の為に、なかなか記事を書くことができないのである。
今回は、そんな欲求不満を解消する為に、「居酒屋探偵DAITENの生活」に書かなかった店について、あえて少しだけ、【居酒屋探偵DAITENの「がっかり録」】に列記させていただきたいと思う。
7月6日は、SAKURAと二人、稽古帰りに自由が丘の「土風炉」に入った。ここは、「土風炉」「鳥元」「日本橋亭」を始め30種類以上の業態を全国に展開している「株式会社ラムラ」が経営する店である。年商283億円というから凄い。
「土風炉」は大規模チェーン店の中では比較的好きな業態である。特に自由が丘店は広くて落ち着く。ただし、客単価は4000円から5000円であろうか。ちょっと食べて飲んでしまうと高くなる。しかし、ホッピーをいち早く置いてくれた点だけで採点が甘くなってしまう。
7月10日には、仕事関係のパーティーがあり、その後でダーツバーに行き、それから「戸越のひもの屋」で待っている仕事仲間のところに行くことになった。
ここの「ひもの屋」で何度か宴会をやったことがある。 「ひもの屋」は東急池上線の蓮沼駅近くに本社のある株式会社八百八町が展開する業態の1つである。「八百八町」「ひもの屋」「かたりべ」などの業態があるが、どの店もボトルなど酒の値段が安いところに特徴がある。
この八百八町の社長は、あの有名な1970年代に急成長した居酒屋チェーン「つぼ八」の創業社長石井誠二氏である。氏の著書「居酒屋の道」によれば、居酒屋「つぼ八」は1973年に札幌で創業、8坪の店からのスタートであったという。その後、「つぼ八」を離れ、1987年に「八百八町」を再び創業した立志伝中の人物である。
居酒屋「八百八町」は江戸の町をモチーフに、「かたりべ」は江戸時代の農村の囲炉裏端のイメージ、「ひもの屋」は江戸時代の漁師小屋をイメージした店であるという。どの店も壁は黒く、照明は暗めに抑えられている。
私としては「ひもの」に特化した「ひもの屋」が気に入っている。
7月13日は、稽古帰りに自由が丘から緑が丘まで歩き、さらに石川台まで歩いた。この途中、以前にあるブログで知った店にSAKURAと入った。ここは、外観と内装は居酒屋の作りであるがボトルキープされた酒を常連の皆さんが飲む店であり、酒やツマミの単価も高く、スナックに近い店であった。しかし、焼いてもらった魚はおいしかった。カラオケがあったりする、この手の疑似居酒屋スナックのような店は多い、少しづつキープボトルを飲みながらママさんと話をするのが主な目的のこのような店は、ブログを見た人が初めて訪問するには向かない。ゆえに、良い店であったとしても「居酒屋探偵DAITENの生活」では紹介しないのである。
7月17日には、自宅の近くの酒屋兼コンビニが「ワインバー」を初め、その初日に伺うことにした。まずは、私がワイン2杯と小生ビールを飲みに行き、夜遅くなってからSAKURAと二人でもう一度行ってしまった。再びワインを2杯飲む。レジの隣にワインやビールを受け取る場所があり、それからレジで金を払い、少し離れた立ちのみカウンターに行って飲むという形式である。パーテーションで囲まれたその場所には、CS放送が流れており、店内の酒も追加料金を払えば飲むことが出来るそうである。いわゆる「立ちのみ」に近い店であり、酒店の売値でそのまま呑める「角打ち」とは違う形態である。
店に入った瞬間から記事にしないと決めて飲むのは楽である。手頃な店が無い時、人数が多くて仕方なく大規模チェーン店に入った時、記事にするような特徴的な点が少ない店等、理由は様々だが、書かないと決めてしまうと、記録も取らないし、実にリラックスして酒が飲めるのである。そんな時は酔いが回るのが早い。
酒を楽しむ為なのか、記事を書く為なのか、なにやら本末転倒の感もある。
ただ街を彷徨い歩く時も多い。
あの寺山修司のように路地裏を歩くのが好きなのである。最晩年に、寺山修司は“のぞき”の罪で罰せられた。「路地裏の探索をしていただけだ」と寺山修司は釈明した。私はそれを信じる。
街を彷徨い、居酒屋を探偵するのは、どこかハンティングに似ている。新しい店を探して路地裏を歩く時、私はどんな顔をしているのであろうか。見えない猟銃を片手に鋭い目をしているのかもしれない。
(了)
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みずからの手帳を見て驚いた。「居酒屋探偵DAITENの生活」に書いてない一人飲み、飲み会がとても多いのである。もちろん自宅での酒は書かない。原則としてチェーン居酒屋は記事にしない。中華料理店や蕎麦屋等での外食兼用の酒についても紹介しない。最近紹介記事を書いたばかりの店に直後に再訪した時は、読者にとって重複になるので書かない。数えてみると7月だけで実は15回も飲んでいるのに、書いた記事は少ないのである。
自分で決めた事の為に、なかなか記事を書くことができないのである。
今回は、そんな欲求不満を解消する為に、「居酒屋探偵DAITENの生活」に書かなかった店について、あえて少しだけ、【居酒屋探偵DAITENの「がっかり録」】に列記させていただきたいと思う。
7月6日は、SAKURAと二人、稽古帰りに自由が丘の「土風炉」に入った。ここは、「土風炉」「鳥元」「日本橋亭」を始め30種類以上の業態を全国に展開している「株式会社ラムラ」が経営する店である。年商283億円というから凄い。
「土風炉」は大規模チェーン店の中では比較的好きな業態である。特に自由が丘店は広くて落ち着く。ただし、客単価は4000円から5000円であろうか。ちょっと食べて飲んでしまうと高くなる。しかし、ホッピーをいち早く置いてくれた点だけで採点が甘くなってしまう。
7月10日には、仕事関係のパーティーがあり、その後でダーツバーに行き、それから「戸越のひもの屋」で待っている仕事仲間のところに行くことになった。
ここの「ひもの屋」で何度か宴会をやったことがある。 「ひもの屋」は東急池上線の蓮沼駅近くに本社のある株式会社八百八町が展開する業態の1つである。「八百八町」「ひもの屋」「かたりべ」などの業態があるが、どの店もボトルなど酒の値段が安いところに特徴がある。
この八百八町の社長は、あの有名な1970年代に急成長した居酒屋チェーン「つぼ八」の創業社長石井誠二氏である。氏の著書「居酒屋の道」によれば、居酒屋「つぼ八」は1973年に札幌で創業、8坪の店からのスタートであったという。その後、「つぼ八」を離れ、1987年に「八百八町」を再び創業した立志伝中の人物である。
居酒屋「八百八町」は江戸の町をモチーフに、「かたりべ」は江戸時代の農村の囲炉裏端のイメージ、「ひもの屋」は江戸時代の漁師小屋をイメージした店であるという。どの店も壁は黒く、照明は暗めに抑えられている。
私としては「ひもの」に特化した「ひもの屋」が気に入っている。
7月13日は、稽古帰りに自由が丘から緑が丘まで歩き、さらに石川台まで歩いた。この途中、以前にあるブログで知った店にSAKURAと入った。ここは、外観と内装は居酒屋の作りであるがボトルキープされた酒を常連の皆さんが飲む店であり、酒やツマミの単価も高く、スナックに近い店であった。しかし、焼いてもらった魚はおいしかった。カラオケがあったりする、この手の疑似居酒屋スナックのような店は多い、少しづつキープボトルを飲みながらママさんと話をするのが主な目的のこのような店は、ブログを見た人が初めて訪問するには向かない。ゆえに、良い店であったとしても「居酒屋探偵DAITENの生活」では紹介しないのである。
7月17日には、自宅の近くの酒屋兼コンビニが「ワインバー」を初め、その初日に伺うことにした。まずは、私がワイン2杯と小生ビールを飲みに行き、夜遅くなってからSAKURAと二人でもう一度行ってしまった。再びワインを2杯飲む。レジの隣にワインやビールを受け取る場所があり、それからレジで金を払い、少し離れた立ちのみカウンターに行って飲むという形式である。パーテーションで囲まれたその場所には、CS放送が流れており、店内の酒も追加料金を払えば飲むことが出来るそうである。いわゆる「立ちのみ」に近い店であり、酒店の売値でそのまま呑める「角打ち」とは違う形態である。
店に入った瞬間から記事にしないと決めて飲むのは楽である。手頃な店が無い時、人数が多くて仕方なく大規模チェーン店に入った時、記事にするような特徴的な点が少ない店等、理由は様々だが、書かないと決めてしまうと、記録も取らないし、実にリラックスして酒が飲めるのである。そんな時は酔いが回るのが早い。
酒を楽しむ為なのか、記事を書く為なのか、なにやら本末転倒の感もある。
ただ街を彷徨い歩く時も多い。
あの寺山修司のように路地裏を歩くのが好きなのである。最晩年に、寺山修司は“のぞき”の罪で罰せられた。「路地裏の探索をしていただけだ」と寺山修司は釈明した。私はそれを信じる。
街を彷徨い、居酒屋を探偵するのは、どこかハンティングに似ている。新しい店を探して路地裏を歩く時、私はどんな顔をしているのであろうか。見えない猟銃を片手に鋭い目をしているのかもしれない。
(了)
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昔の映画の刑事(デカ)のように