神楽坂 居酒屋「あまくさ」第2回
神楽坂 居酒屋「あまくさ」 第2回




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「よりみち横丁」から出て、「神楽小路」を歩き、神楽坂通り(早稲田通り)に出ると坂を昇り始めた。曾祖父と祖父の代に「世今堂」という「時計眼鏡貴金属商」を営んでいた場所に向かう為である。そこには、現在、万平ビルという小さなビルが建っており、その二階に居酒屋「あまくさ」が入っている。
前回、この店を紹介したのは2008年1月30日(水)である。「万平ビル」や「あまくさ」の店内については、そちらに詳しく書かれている。
万平ビルの入口に降り立ち、エレベーターで2階に上がった。「あまくさ」と書かれた茶色の暖簾をくぐり、中に入ると目の前のカウンター席に座った。店内には、他に3人連れの客が二組いるだけであった。そして、店内には静かに音楽が流れている。しかし、ジャパンポップなどではない、ちゃんと演歌が流れているのである。
すでに前の店でかなり呑んでいる。一杯だけ飲んですぐに帰るつもりであった。母は太平洋戦争の東京大空襲の前までこの場所に住んでいた。今日は我が御先祖様方に御挨拶のつもりでちょっと寄ってみたかったのである。
酎ハイ(330円)を頼んだ。酎ハイと一緒に付きだしが出てくる。お腹も一杯であったが刺身類を何も食べていないことに気づいた。そこで、生タコ刺身(580円)をいただくことにした。
出てきた酎ハイのグラスを目の前の空間に向かって捧げ持ち、御先祖様と乾杯をする。
私に顔が似ており大酒呑みだったという曾祖父のことが頭に浮かんだ。
明治の終わりの頃であろうか。田舎から東京に出てきてから、横浜の外国人の元で時計修理の方法を学び、神田に時計の修理工場を建ててから神楽坂に時計眼鏡貴金属商の店を出した人であるという。商売も大きくしたが遊びもしたらしい。あまりの大酒のみの為、息子と喧嘩をして、怒った息子(私の祖父)が一斗樽の栓を抜いてしまい、神楽坂中が酒臭くなってしまったという逸話もある。
もちろん万平ビルが建つ前の戦前の話ではあるが母にとってこのビルの二階あたりは、子供の頃住んでいた空間そのものであり特別愛着があるという。
生タコ刺身は本当にうまかった。歯ごたえがたまらない。生タコは私の好物の1つである。他にも食べたいものがたくさんあったがすでに深夜近くである。我慢することにした。
酎ハイ1杯で、約30分の滞在、お勘定は1,280円であった。急いで、東京メトロ南北線の飯田橋駅に向かい城南地区の我が家を目指した。
※ ※ ※
この後、8月に入ってからsakuraや可久鼓桃(母)と話し合って、お盆の頃に墓参りをして、ここの「あまくさ」で先祖供養の会を開こうということになった。
神楽坂 居酒屋「あまくさ」
東京都新宿神楽坂3-2-4 万平ビル2F
03-3260-9872
定休日 不定休 営業時間17:00~25:30
地下鉄有楽町線、南北線B3出口より徒歩2分
JR線飯田橋駅西口より徒歩3分
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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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Re: 世今堂(牛込神楽坂通り)について