馬込 居酒屋「まごめ宿」
Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第216回 2009年5月25日(月) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】
馬込 居酒屋「まごめ宿」
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国道1号線を戸越から中延まで歩き、中延駅前の交差点を戸越公園方面へ曲がった。それから戸越公園駅前から南側に続く戸越公園駅前南口商店街の一番終わりの場所に出た。交番を右前に見ながら右に曲がると、第89回で紹介した「加賀屋」が右手にあり、さらに行くと第88回で紹介した居酒屋「伊豆屋」がある。さらに歩いてゆくと、左右に一軒ずつ前から気になっている店があった。今日のところはどちらにも入らずに、住宅街を都営浅草線の馬込駅を目指して歩いた。
大森山王から馬込にかけての場所は、昔から「馬込九十九谷」と呼ばれるほど坂の多い地域である。また、太田道灌が守りに適しているということで、ここに築城しようとしたが、あまりに山坂が多すぎて工事が難しく、現在、皇居のある江戸城の場所を選んだという話もある。もしも馬込に太田道灌が築城していれば、大田区馬込が「皇居」の位置であったかもしれない。
たしかに、坂が多く、ウォーキングするには負荷があってかえって良いのである。
都営浅草線は国道1号線の下を通っている。都営浅草線の馬込駅の東側は国道よりも高くなっており、西側は国道よりも低くなっている。ちょうど馬込駅への入口のある辺りに国道に面して古いマンションがある。そのマンションの二階部分辺りが国道の高さであり、そこからマンションの敷地内の坂道を降りてゆくと、一階が駐車場になっている。その駐車場の奥、マンションの下の方に一軒の店があった。
ちょうど、国道を走るバスの中からこの店の看板がよく見えた。十年近く前から気になっていた看板なのである。看板には「まごめ宿」と書いてある。
国道に面した部分がコンビニのサンクスになっているマンションの敷地内の坂道を降りてゆく。すると、私と同じように降りてゆく人がいる。坂の下から上がってくる人もいた。小さなマンションの駐車場なのに、どうして人通りが多いのか不思議であった。降りてゆくと、駐車場の奥に裏の地域へ降りられる階段を発見した。マンションの住人以外の人が抜け道として使っているのである。熱海温泉の路地裏を思い出した。
店を外から見ると左手のマンションの建物の下側に入口がある。マンションの建物の下から半分はみ出るように店がある。その屋根にあたるところに「お食事、ちょっと一杯、まごめ宿」という看板がのっていて(写真)、看板の真下には格子のはめられた窓があり、その窓の上に丸い赤提灯が並んでいる。その格子窓と入口の間には、小さな屋根のついたかわいい赤提灯が腰ぐらいの高さで立っている(写真)。

まるで、小さな旅館の玄関のような入口である。開け放たれた入り口から中を覗くと、正面は調理場のようである。中に入り右に曲がると店の中がよく見えた。店の奥には大きなテーブルが置かれている。そのテーブルの真ん中が一段高くなっていて、その上にガラスがはめられている。大きなガラス板の乗ったテーブルの中には、たくさんの人形や土鈴など民芸品が並べられている。 ちょうど、四角いカウンターのような雰囲気である。10人くらいはこの廻りを囲むことが出来るかもしれない。
この大テーブルの向こうから女性二人と男性一人のお客さんがこちらを見ている。お店の方がいないので、目のあった女性に、「どうも」と言いながら頭を下げた。先方の方もちょっとびっくりした様子で、「マスター、お客さんだよ」と言ってくださった。
その大テーブルの手前に四人掛のカウンターがあり、右手には板の間の小上がりがあって、そこには六人くらいは座れるだろうか。小上がりの上にテレビがあり、何かのバラエティ番組をやっていた。
マスターが調理場の奥から出てこられたので、荷物を置いてから「まずは、トイレを貸してください」とお願いした。すると、マスターが鍵を持ってきて、「うちのは外なんですよ」とおっしゃる。後について行くと、建物の外のマンションの下の部分に、離れたトイレがあり、ドアには鍵が閉まっていた。鍵を開けてもらい用を足す。外からかかる鍵は、駐車場を抜け道として使う不特定多数の人に使われないようにする為に違いない。
店に戻り、マスターに促されて大テーブルの端に座った。飲み物はレモンサワー(300円)をお願いする。300円という価格は今時としては安い。
店内は高級な小料理屋さんのような作りである。木や竹を使った壁は飴色に変色していて、それがいい味を出している。
レモンサワーと一緒に、つきだし(400円)としてそら豆が出てきた。ちょうど良い茹で加減である。
つまみは、やきとり(350円)と厚揚げ(350円)を頼んだ。まず、厚揚げが出てきた。熱々の厚揚げを口に含み、熱さに耐えかねてレモンサワーを口にする。うまい。
さらに、男性客の方が登場。最初の三人の方と御一緒ではないけれど、やはり常連さんのようで、すぐに話の輪に入っていった。
二杯目は、ウーロンハイ(300円)にする。厚揚げを食べ終わる頃、ちょうどよいタイミングでやきとりが出てきた。ネギ間になっており、肉が大きく美味しかった。添えてあるのがレモンではなく、オレンジであるのが面白かった。
テレビのバラエティ番組は、日本テレビの「サプライズ」という番組であった。
「人生最後の日に食べたいと思うものは?」というアンケートに答えるという番組である。自分がこの質問に答えるとしたら、その時の自分の健康状態はまったく考えず、場所は「小さな居酒屋」と答えたいと思う。そして、その店におでんがあったら「ちくわぶ」を食べるに違いない。出来れば、焼き鳥も食べたいと思う。変わった部位はいらない。鳥正肉で良い。
店に入ったのは午後6時50分。すでに7時半近くなっていた。マスターにお勘定をお願いした。入口に行き、支払いを済ませると、奥の席から美女が声をかけてくれた。
「まだ、飲み足りないんじゃないの?」とおっしゃる。
「ちょっと、用事があるんで・・・」と言うと、
「用事が終わったら戻ってきて」と言ってくださった。
うれしい一言である。常連の皆さんの会話から察して、なかなか歴史のあるお店であることが解った。ちょっと入り難い場所かもしれないが常連の方に愛され続けてきた「隠れた名店」に違いない。
午後6時50分から7時30分まで40分ほどの滞在。お勘定は1,700円ちょうどであった。

馬込 居酒屋「まごめ宿」
住所 東京都大田区東馬込1-23-4
電話 03-3773-8678
定休日 ?
営業時間 ?
交通 都営浅草線馬込駅下車徒歩1分
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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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大森山王から馬込にかけての場所は、昔から「馬込九十九谷」と呼ばれるほど坂の多い地域である。また、太田道灌が守りに適しているということで、ここに築城しようとしたが、あまりに山坂が多すぎて工事が難しく、現在、皇居のある江戸城の場所を選んだという話もある。もしも馬込に太田道灌が築城していれば、大田区馬込が「皇居」の位置であったかもしれない。
たしかに、坂が多く、ウォーキングするには負荷があってかえって良いのである。
都営浅草線は国道1号線の下を通っている。都営浅草線の馬込駅の東側は国道よりも高くなっており、西側は国道よりも低くなっている。ちょうど馬込駅への入口のある辺りに国道に面して古いマンションがある。そのマンションの二階部分辺りが国道の高さであり、そこからマンションの敷地内の坂道を降りてゆくと、一階が駐車場になっている。その駐車場の奥、マンションの下の方に一軒の店があった。
ちょうど、国道を走るバスの中からこの店の看板がよく見えた。十年近く前から気になっていた看板なのである。看板には「まごめ宿」と書いてある。
国道に面した部分がコンビニのサンクスになっているマンションの敷地内の坂道を降りてゆく。すると、私と同じように降りてゆく人がいる。坂の下から上がってくる人もいた。小さなマンションの駐車場なのに、どうして人通りが多いのか不思議であった。降りてゆくと、駐車場の奥に裏の地域へ降りられる階段を発見した。マンションの住人以外の人が抜け道として使っているのである。熱海温泉の路地裏を思い出した。
店を外から見ると左手のマンションの建物の下側に入口がある。マンションの建物の下から半分はみ出るように店がある。その屋根にあたるところに「お食事、ちょっと一杯、まごめ宿」という看板がのっていて(写真)、看板の真下には格子のはめられた窓があり、その窓の上に丸い赤提灯が並んでいる。その格子窓と入口の間には、小さな屋根のついたかわいい赤提灯が腰ぐらいの高さで立っている(写真)。

まるで、小さな旅館の玄関のような入口である。開け放たれた入り口から中を覗くと、正面は調理場のようである。中に入り右に曲がると店の中がよく見えた。店の奥には大きなテーブルが置かれている。そのテーブルの真ん中が一段高くなっていて、その上にガラスがはめられている。大きなガラス板の乗ったテーブルの中には、たくさんの人形や土鈴など民芸品が並べられている。 ちょうど、四角いカウンターのような雰囲気である。10人くらいはこの廻りを囲むことが出来るかもしれない。
この大テーブルの向こうから女性二人と男性一人のお客さんがこちらを見ている。お店の方がいないので、目のあった女性に、「どうも」と言いながら頭を下げた。先方の方もちょっとびっくりした様子で、「マスター、お客さんだよ」と言ってくださった。
その大テーブルの手前に四人掛のカウンターがあり、右手には板の間の小上がりがあって、そこには六人くらいは座れるだろうか。小上がりの上にテレビがあり、何かのバラエティ番組をやっていた。
マスターが調理場の奥から出てこられたので、荷物を置いてから「まずは、トイレを貸してください」とお願いした。すると、マスターが鍵を持ってきて、「うちのは外なんですよ」とおっしゃる。後について行くと、建物の外のマンションの下の部分に、離れたトイレがあり、ドアには鍵が閉まっていた。鍵を開けてもらい用を足す。外からかかる鍵は、駐車場を抜け道として使う不特定多数の人に使われないようにする為に違いない。
店に戻り、マスターに促されて大テーブルの端に座った。飲み物はレモンサワー(300円)をお願いする。300円という価格は今時としては安い。
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つまみは、やきとり(350円)と厚揚げ(350円)を頼んだ。まず、厚揚げが出てきた。熱々の厚揚げを口に含み、熱さに耐えかねてレモンサワーを口にする。うまい。
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「人生最後の日に食べたいと思うものは?」というアンケートに答えるという番組である。自分がこの質問に答えるとしたら、その時の自分の健康状態はまったく考えず、場所は「小さな居酒屋」と答えたいと思う。そして、その店におでんがあったら「ちくわぶ」を食べるに違いない。出来れば、焼き鳥も食べたいと思う。変わった部位はいらない。鳥正肉で良い。
店に入ったのは午後6時50分。すでに7時半近くなっていた。マスターにお勘定をお願いした。入口に行き、支払いを済ませると、奥の席から美女が声をかけてくれた。
「まだ、飲み足りないんじゃないの?」とおっしゃる。
「ちょっと、用事があるんで・・・」と言うと、
「用事が終わったら戻ってきて」と言ってくださった。
うれしい一言である。常連の皆さんの会話から察して、なかなか歴史のあるお店であることが解った。ちょっと入り難い場所かもしれないが常連の方に愛され続けてきた「隠れた名店」に違いない。
午後6時50分から7時30分まで40分ほどの滞在。お勘定は1,700円ちょうどであった。

馬込 居酒屋「まごめ宿」
住所 東京都大田区東馬込1-23-4
電話 03-3773-8678
定休日 ?
営業時間 ?
交通 都営浅草線馬込駅下車徒歩1分

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