蒲田 立ち飲み「とっちゃん」第3回
蒲田 立ち飲み「とっちゃん」 第3回




お盆休みの土曜日である。営業していない店も多いに違いない。そんなことを考えながら蒲田周辺を歩いてみることにした。まずはJR蒲田駅周辺を歩く。先日の「さしみや五坪」の辺りを通って、京急蒲田方面を目指す。駅前の商店街を歩き、左手を見ると、路地の奥に黄色いテントが見え、その下に暖簾が掛かっている。テントには「立ち飲みとっちゃん」と書いてある。
初めて、こちらの店を紹介したのは、去年の同じ時期、2008年8月13日の第129回であった。
入店したのは午後4時15分。中に入ると、左手にL字カウンターがあり、12人くらい立つことが出来る。壁際にも小さなテーブルがあって、そこにもグラスを置くことが出来るようになっている。今日は、カウンターに男性の方が一人立っていた。奥は少し広くなっていて、ひとつだけテーブル席がある。入ってすぐのカウンターの角の辺りに立つことにした。
まずは、ホッピーセット(395円)を氷無しでお願いする。常温の焼酎が常温のグラスに入って出てくる。フローズン・ホッピーもあることは知っていたが、焼酎までが凍っていると、焼酎の味があまり感じられないので、普通のホッピーにしたのである。
しばらくして、お店の女性が心配をして、「あのー、フローズンホッピーというのもありますけど」とおっしゃる。「ええ、知ってます。焼酎の味を感じたかったので今日は普通のにしました。」と、答えた。
焼き物は、かしら、たん、つくね、各80円を一本づつ。つくねのみタレにした。
しばらくして、ホワイトボードにもう一人の女性がおすすめ品を書き始めた。それを一番奥の高い位置に掛けたところで、一番上に書いてあった鶏と夏野菜のカレー煮(350円)を頼んだ。あわせて、レモンサワー(280円)も頼む。鶏肉以外に茄子、赤と黄色のパプリカなどが入っているカレー煮はおいしかった。
やがて、女性客が一人入ってきた。お店の女性に声を掛けながら、私の背後を通り、馴れた雰囲気で、まっすぐにカウンターの一番奥に行く。「この時間は空いていて良いね」といった事をお店の女性と話している。第221回の立呑処「勘蔵」で偶然一緒になった姫様である。私は耳が良い。お顔をはっきりと見ずとも声だけですぐに解ったのである。姫様も鶏と夏野菜のカレー煮を頼んでいる。
しばらくして、店の一番奥にあるトイレに立った帰り、「お久しぶり」と声を掛けた。解らない様子である。それもそのはずである。実は、今日の私は髭を蓄え、普段は被らない野球帽を目深に被り、変装をしていたのである。帽子をとってみせると、やっと気づいてくれた。「びっくりしたー」とおっしゃる。
私が自分の立ち位置に戻ると、姫様も隣に移動してこられた。様々な立ち呑み店の話やロックの話などしながら飲む。本当は2杯で帰るつもりであったが、せっかくお店の方もすすめてくれたこともあるので、フローズンホッピー(395円)を頼んだ。これが効くのである。
3杯目を飲み干し、姫様に別れを告げ、店を出ることにする。
「私は蒲田ゴールデンコースなので、また会うかもしれませんね」とおっしゃる。しかし、買い物を済ませて家に帰らなければならない。この時点では、おとなしく帰るつもりであった。しかし・・・。
お勘定は1,660円であった。4時15分から5時15分までの滞在。
(つづく)
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第201回 2009年4月18日(土)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第129回 2008年8月13日(土)

蒲田 立ち飲み「とっちゃん」
住所 東京都大田区蒲田4-3-4
電話 03-3734-0709
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:00~23:00
交通 京浜急行京急蒲田駅下車徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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