蒲田 御食事処「山城」
蒲田 御食事処「山城」



改正湯
日曜日である。買い物をする為にsakuraと二人、蒲田にやってきた。ナップザックの中には、銭湯に入る為の一式が入っている。買い物の後、11月1日の日曜日に引き続き、今週の日曜日も黒湯銭湯に入ることにした。
蒲田のゆーシティ蒲田、蓮沼のはすぬま温泉、池上の久松温泉が候補にのぼった。はすぬま温泉に行こうとJR蒲田駅の西口から歩き初めて、多摩堤通りに入ったところで、西蒲田5丁目に「改正湯」という黒湯の銭湯があることを思い出した。複雑な交差点になっている。多摩堤通りを渡り、左手にセブンイレブンを見て、右手に日本工学院の新しい巨大校舎の建物を見ながら住宅街に入ってゆく。左に弓なりに曲がった道が薬局の前に出る。さらに進むと左手に、上がマンションになった銭湯「改正湯」がある。
「改正湯」は、200円の追加料金でサウナ&ジムと書かれた札をくれる。すると、サウナと一緒に店内のマシンジムを使って運動が出来るのだ。天井の高い脱衣所の一部が中二階になっていて、そこに小さなマシンジムがある。入ってみると、かなりちゃんとしたマシンが五台ほど並んでいる。ちょうど、トレーナーを着た中年男性がダンベルを使って運動をされているところだった。
階段を降りて脱衣所に戻り、浴室に入ってみる。右手に6人ほどが入れるサウナがあり、その隣にカーテンがついて立って入ることの出来るシャワーが四つほど並んでいる。浴槽は三つ。白湯は大きめの浴槽が一つ、座風呂の小さな浴槽が一つ、それから、黒湯は狭い浴槽が一つある。黒湯の浴槽は半分が寝湯になっていて、背中や足裏をマッサージできる。黒湯にこういう器具がついているのは珍しい。サウナにも入り、約1時間ゆっくりと入って外に出た。

ディープの上をゆく
この「改正湯」の斜め前に、古い居酒屋があった。外から見ると、元は2軒の店であったものが間の壁を抜いて一軒にしたような様子である。左手の店の方から中に入るようである。右手の店の入口は閉ざされて、ビールケースや自転車など、様々なものが前に置かれ塞がれている。右側の店のテントに「山城」と書いてある。左側の店の上の壁には、上に「∧」印があり、その下に「城」と書いてある。店名は「山城」であるらしい。(写真)
勇気を持って入口を開けてみた。開けてみて始めてお店の中が一段高くなっており、入口で靴を脱ぐ形式のお店であることに気づいた。御高齢のマスターと女将さんでテーブルの準備をされていた。
扉を開けて、「いいですか?」と言うと、
「今、宴会が一つ終わったばかりでね、すぐ片づけちゃいますから」とおっしゃる。
靴を脱いで左手の棚に入れてあがる。
まるで、近所のお宅のお茶の間に通されたような雰囲気の空間である。または、村の集会所といった趣でもある。右手に8人と6人程度が座れる手作りの掘り炬燵のような席が並び、左手の壁に2人席と3人が座れる掘り炬燵席がある。この掘り炬燵席の前の高い場所に大きなテレビが置いてある。右側の壁の一部が抜かれていて、外から見ると隣のお店に見える側につながっている。そちらが調理場のようである。
一番奥に家庭用の冷蔵庫が置いてあって、その手前に大きな座卓とソファがある。本当に近所のお宅のように思える。
ど真ん中の6人席に通された。手前の8人席の真ん中には大きめの土鍋が置かれ、男性が一人座っておられる。あたらこちらに携帯電話で電話をしているようだ。
まずは、瓶ビール(550円)をいただく。スーパードライであるのが惜しいけれど、風呂上がりであるから普通に美味しい。
おまかせのおでんは一皿五個500円である。突き出しは鰯の甘露煮だ。これがとても美味しい。
「おでんお願いします」と言うと、二人前を土鍋に入れてくれた。
「ちょっとおまけしておきました」と言って、笑顔のマスターが出してくれる。因みに11個入っていた。
おでんの中では、手作りらしいつみれが特に旨かった。材料は鱈とのこと。
ビールも終わり、燗酒大(600円)をお願いする。
「いい刺身があるけど少し食べてみる?お酒にあいますよ」とマスター。
「お願いします」と答える。
地元の皆さんが4人集まられた。
以前は日曜日を休みにしていたのがお客さんの要望で土曜日が休みになったそうである。地元のスナックのマスターやママが来るらしく、日曜を営業して欲しいという要望があったとのこと。玄人の方々が集まるお店は良いと言われる。
やがて、出てきた刺身に驚かされた。
築地で仕入れたそうであり、本マグロの大トロ七切れ、中トロ四切れ、赤身四切れである。ちょっとした割烹料理店ならどれだけの値段をとられるだろうか。
マスターの「どう?」の一言に、「美味しい」と言いながら指でマルを作ってグッドのサイン。初めての店で珍しくおどけてしまう私がいる。
さらに、sakuraが生ビール小グラス(300円)を、私がチューハイ(350円)をいただく。
やがて、隣の地元の皆さんにマスターも混ざって宴会。女将さん(お母さん)は一人ソファーで生ビールを飲みながらテレビを見ている。本当に余所様のお宅である。
暖簾には「御食事処」と書いてあるけれど、入ってみるとやはり「居酒屋」であった。お勘定を払って、お客さんと一緒に掘り炬燵に座っているマスターに、「美味しかったです」と声をかけ、地元の皆さんに「お先に失礼します、お邪魔しました」と言って外に出る。やはり、ここは地元の皆さんの有料の集会所なのかもしれない。
「ディープな店だったねえ」と言うと、「その上をいってる」とsakura。蒲田には解る人だけに解る名店が多い。外からやってきて雰囲気やルールを乱すのは厳禁である。気をつけたいと思う。
しかし、良いお店であることについては二人の意見は一致した。蒲田をもっと端から端まで歩いてみたいと思う。
午後6時30分から7時30分まで、約1時間の滞在。お勘定は3,900円程。
蒲田 御食事処「山城」
住所 東京都大田区西蒲田5-11-1
電話 ?
定休日 土曜
営業時間 PM05:00~PM11:00
交通 東急池上線・多摩川線蒲田駅下車徒歩7分。JR京浜東北線蒲田駅下車徒歩8分。
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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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