立会川 やきとり「鳥勝」
立会川 やきとり「鳥勝」



前回の店を出て、鮫洲駅から京浜急行に乗った私は隣の立会川駅で降りた。改札を出て階段を降りると、目の前に幅の狭い小さな商店街がある。右手に歩いて行くとすぐに第一京浜国道に出る。横断歩道を渡った向こう側はアーケードのある短い商店街になっている。その商店街は駅名にもなっている立会川の川沿いにある。商店街の入口を見ながら左に行き、立会川にかかる橋を渡ってからすぐ、川沿いを右に入ってゆく。周囲に飲食店などは無い。完全に住宅街の一部である。左手に赤提灯がぼんやりと見えた。本当に入口付近が暗いのである。小さな白いアクリルの看板が高い位置にあるだけだ。「鳥勝」と書いてある。明るく大げさな看板など無くても良い店ならば人は集まるということの証明かもしれない。
肉好きにとっては昔から垂涎の店である「鳥勝」さんのことは第46回の記事に少し書いた。その時は、ASIMO君と一緒で、満席で入れなかったのである。「鳥勝」の前の立会川沿いの道を歩いて、別の店に行った。立会川はやがて地下にもぐり、大井町駅付近まで行ってからJR西大井駅近くを通って、大井町線の荏原町駅から旗の台駅の先へと続く。
暗い入口にかかる暖簾をくぐり店の中に入った。入ると右手に焼き台がある。そこからカウンターが奥に向かって続いている。調理場の中に大将と女将さんがいらっしゃる。15人位が座れるカウンター席はほぼ満席であった。カウンター席の端に椅子が一つ余っていた。そこに座らされるのかと思えば、その向こうの六人テープルに通された。さらにその先に四人掛テーブルが二つあり、右手にみ四人掛テーブルが二つあった。六人席の脇にトイレのドア。その脇の壁に短冊が貼ってある。短冊の適度な汚れ具合に味わいがある。
ホッピーセット(340円)を氷無しでもらう。焼酎は上の星より上である。多い。いつものようにビールグラスを貰い原理主義的に1杯目を飲む。ビールグラスの残りは2杯目用としてとっておく。
やはり、定番の煮込み(300円)を頼み、焼き物は、かしら、なんこつ、てっぽう各80円を1本づつ頼む。
煮込みがやってくる。それを食べようとして、箸立てから箸を抜くと、一本だけであった。六人掛けの斜め向こう端に座る先輩の御常連と目があい、お互いに笑い合ってしまう。
2杯目、ホッピー瓶(外)をもらって、ビールグラスの焼酎を投入。ちょうどよいホッピーを飲む。
観察を続ける。レモンサワー、ウーロンハイ等はWは320円、シングルは270円という価格。やはり安い。
「毎日芝浦食肉市場直入」という言葉が書いてある。この言葉に影響されてしまった。
「刺しは何がありますか?」と聞いてみる。
牛とレバは終わり、ガツ(230円)、コブクロ(230円)、センマイ(230円)、ミノ(280円)からミノ選んだ。ミノ刺しというのは珍しい。これがうまかった。生姜と醤油で和えてある。この生姜醤油で和えるというのが正解であった。
3杯目はレモンハイ(270円)である。ホッピービバレッジのサワー瓶が1本ついてくる。独り飲みならカウンターが良い。一見おとなしそうな大将と女将さんが楽しそうにお客さんたちと話している。カウンターの常連の皆さんが楽しそうに飲んでいる姿がうらやましかった。
テーブル席ならばちょうど良い四人位で座り、源氏焼酎の一升瓶をとって飲み、次々に様々な部位の肉を食べ続け、短時間で帰るというのがよいかもしれない。やがて、身体の大きな数人のグループの方々が入ってきた。きっと、一升瓶焼酎に大量のお肉を食べるのだろうなと思う。席を譲って外に出ることにした。
午後6時15分から7時15分頃まで1時間ほどの滞在。お勘定は1640円であった。
再び、立会川駅から京浜急行線に乗り、品川駅でJR線に乗り換えた。京浜急行沿線にはまだまだ紹介すべき店が多いことを再認識した土曜日であった。
※ ※ ※
追記 あの雑誌FRAIDAYの1月24日号の記事「ホルモンが空き」第10回で「鳥勝」さんが紹介されたことを後から知った。そんなことを知らないまま、たまたまの訪問であった。雑誌片手の方が増えるであろう。私自身がそうであったように、満席で入れない時の多い人気店である。雑誌片手の方々には大人数での長時間滞在だけは避けていただきたいとお願いしたい。ブログで紹介している上に、地元民でもなんでもない私がそう書くのも変であるが、ネットに意見を述べることもない人生の先輩たちの代弁のつもりである。

立会川 やきとり「鳥勝」
住所 東京都品川区南大井4-4-2
電話 03-3766-6349
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:30~22:00
交通 京浜急行立会川駅下車徒歩2分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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お会いする日を楽しみに・・・。