新丸子 やきとり「おしどり」
居酒屋探偵DAITENの生活 第382回 2010年11月4日(木) 【地域別】 【時間順】
新丸子 やきとり「おしどり」

←クリックお願いします。
←クリックお願いします。
←クリックお願いします。
午後3時20分頃、横浜市中区のJR根岸線関内駅構内で、大宮発大船行(南行)の電車が男性をはねる人身事故が発生した。この影響で、京浜東北・根岸線は鶴見~大船駅間で運転を見合わせていた。午後4時27分で運転を再開。この事故で16本が運休、10本が最大66分遅れ、約1万5千人に影響が出たそうである。
前回の記事に書いた通り、私がJR川崎駅の改札を通ったのが8時半を回った頃、事故からかなり時間がたっているというのに長く影響が続いていたことになる。
なかなか来ない京浜東北線を待つ気持ちがなくなり、川崎からJR南武線に乗って武蔵小杉までやってきた。武蔵小杉駅についたのは、9時10分頃であろうか。改札を出て右方向へ行き、駅前ロータリーを渡って、東横線のガード脇を新丸子本面に歩いてみることにした。すっかり、帰る気持ちを失っている。
新丸子駅の改札前を抜け、駅東口側の商店街をまっすぐに歩いて行く。この時点で、ずっと前から気になっていたある店に行くことに決めていたのである。商店街の二つ目の十字路を左に曲がる。すると、右手に二階建ての三軒長屋がある。三軒共に飲食店だ。その1番左端のお店が今日の目的の店、やきとり「おしどり」である。
正面から見て左手の高い位置に取り付けられた白く大きなアクリル看板に「やきとりおしどり」と書いてある。店の入口の上にもアクリル看板で「やきとりおしどり」とあり、「やきとり」の文字だけが赤い。一番上の一部だけが素通しでそこから下が曇りガラスになっている引き戸の真ん中あたりが開け放ってあり、「やきとり」と書かれた暖簾がかかっている。
手前から左手奥にかけてL字カウンターがあり、正面側に4人、左手から奥に4人ほどが座ることが出来る。
アナログテレビが1台店の奥の方にある。
カウンターの中には、身体の大きなマスターが立っておられる。まるで格闘家のようでかっこいい。
まずは、烏龍ハイ(350円)をいただく。同時にお通し豆(100円)もついてくる。
「かしら、なんこつ、はつをお願いします。一本ずつでもいいですか?」
「いいですよ、味の方はどうなさいますか?、塩とたれ・・・」
「塩でお願いします。」
焼き物は全て100円。焼き上がるのを待ちながら、豆を食べ烏龍ハイをいただく。前回のお店のことや冒頭で書いた事故のことなどを考える。
「ただいま」と言いながら女性のお客さんが入ってくる。
「お帰り」とマスター。
トイレに行きたくなったので、お店の右手奥にあるドアを開けて中に入る。すると、トイレの中の右手にもう1つドアがあった。どうやら調理場側からも入ることが出来るようになっているようだ。
私が生まれた川崎駅前の家を思い出す。その家もまた隣のもう一軒のお店とトイレを共有していたのである。1つのトイレに二つドアがあって、両方から入ったのである。もちろんくみ取り式であった。
「ただいま」と言って、また女性が入ってくる。
「お帰り」とマスター。しかし、今度はお客さんではない。ママさんのようである。「お帰り」の意味がちょっと違ったのである。ママさんは着替えるとまたどこかへ出かけていかれた。
煮込み(350円)と燗酒(300円)をお願いした。黙ってお客さんの女性とマスターのやりとりを聞く。
男性の方が入ってこられた。
「寒いねえ、閉めてもいい?」と言って、入口の引き戸を閉めた。しかし、私の背後の窓は開いている。
そこから冷気が入ってくるのが私には心地よかった。燗酒には少し寒いくらいがちょうど良い。
テレビではNHK総合テレビの番組「ブラタモリ」が始まった。午後10時である。
今日の「ブラタモリ」は第1回シリーズのアンコール放送で「二子玉川」。
昔、通称玉電と呼ばれた玉川電気鉄道という路面電車が通っていたことを示す鉄道柵が残っていたことにはタモリも驚いていた。
小さい頃、両親に連れられて、井の頭線沿線にある親戚の家に行く時、京王井の頭線の渋谷駅と並んで、玉電の駅があったことをとても覚えている。その家に行く時の私はいつも憂鬱だった。
渋谷から玉川までの開業は明治40年とのこと。大正14年に出来た三軒茶屋から下高井戸までの支線は、現在、東急世田谷線として残っている。番組の中で紹介されている玉川と砧との間を結ぶ砧線という支線も大正13年に作られ、他に多摩川を渡って溝ノ口まで行く溝ノ口線も存在したそうである。
世田谷線をのぞいた玉電が廃止になったのは昭和44年。私が世田谷に住み始めた同じ頃であった。
マスターもこの「ブラタモリ」という番組が好きなのだそうである。
ビール大瓶(700円)をお願いすると、1杯目をマスターがついでくれた。
川の向こうの多摩川駅前にあった多摩川園遊園地や二子玉川にあった二子玉川園のこと等、テレビを見ながら色々と思い出す。常連の皆さんもそれぞれ思い出話をされていた。
昭和40年代のボウリング・ブームの話は特に盛り上がった。亡くなった父親に連れられ、世田谷通り沿いの大蔵ランドでボウリングをしたことを覚えている。
ねぎま(100円)を2本焼いてもらう。美味しかった。
しばらくして、「やきとりはよろしいですか?」と聞かれる。もう「カンバン」の時間が近いのである。
燗酒(300円)を最後に1本。皆さんとお話をしながらゆっくりと飲ませていただいた。
午後9時半から11時まで1時間半ほどの滞在。楽しくて思わぬ長居をしてしまった。お勘定は2,600円。明朗会計である。
(了)
※ ※ ※
追記 店内の味わいある雰囲気を写真でご覧になりたい方は、提携関係のこちらのブログ記事をご覧下さい。

新丸子 やきとり「おしどり」
住所 神奈川県川崎市中原区新丸子東1-785
電話 ?
定休日 ?
営業時間 17:00~23:00
交通 東急東横線/東急目黒線新丸子駅下車徒歩3分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
こちらクリックお願いします→ FC2 Blog Ranking
こちらクリックお願いします→ 人気blogランキングへ
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
新丸子 やきとり「おしどり」




午後3時20分頃、横浜市中区のJR根岸線関内駅構内で、大宮発大船行(南行)の電車が男性をはねる人身事故が発生した。この影響で、京浜東北・根岸線は鶴見~大船駅間で運転を見合わせていた。午後4時27分で運転を再開。この事故で16本が運休、10本が最大66分遅れ、約1万5千人に影響が出たそうである。
前回の記事に書いた通り、私がJR川崎駅の改札を通ったのが8時半を回った頃、事故からかなり時間がたっているというのに長く影響が続いていたことになる。
なかなか来ない京浜東北線を待つ気持ちがなくなり、川崎からJR南武線に乗って武蔵小杉までやってきた。武蔵小杉駅についたのは、9時10分頃であろうか。改札を出て右方向へ行き、駅前ロータリーを渡って、東横線のガード脇を新丸子本面に歩いてみることにした。すっかり、帰る気持ちを失っている。
新丸子駅の改札前を抜け、駅東口側の商店街をまっすぐに歩いて行く。この時点で、ずっと前から気になっていたある店に行くことに決めていたのである。商店街の二つ目の十字路を左に曲がる。すると、右手に二階建ての三軒長屋がある。三軒共に飲食店だ。その1番左端のお店が今日の目的の店、やきとり「おしどり」である。
正面から見て左手の高い位置に取り付けられた白く大きなアクリル看板に「やきとりおしどり」と書いてある。店の入口の上にもアクリル看板で「やきとりおしどり」とあり、「やきとり」の文字だけが赤い。一番上の一部だけが素通しでそこから下が曇りガラスになっている引き戸の真ん中あたりが開け放ってあり、「やきとり」と書かれた暖簾がかかっている。
手前から左手奥にかけてL字カウンターがあり、正面側に4人、左手から奥に4人ほどが座ることが出来る。
アナログテレビが1台店の奥の方にある。
カウンターの中には、身体の大きなマスターが立っておられる。まるで格闘家のようでかっこいい。
まずは、烏龍ハイ(350円)をいただく。同時にお通し豆(100円)もついてくる。
「かしら、なんこつ、はつをお願いします。一本ずつでもいいですか?」
「いいですよ、味の方はどうなさいますか?、塩とたれ・・・」
「塩でお願いします。」
焼き物は全て100円。焼き上がるのを待ちながら、豆を食べ烏龍ハイをいただく。前回のお店のことや冒頭で書いた事故のことなどを考える。
「ただいま」と言いながら女性のお客さんが入ってくる。
「お帰り」とマスター。
トイレに行きたくなったので、お店の右手奥にあるドアを開けて中に入る。すると、トイレの中の右手にもう1つドアがあった。どうやら調理場側からも入ることが出来るようになっているようだ。
私が生まれた川崎駅前の家を思い出す。その家もまた隣のもう一軒のお店とトイレを共有していたのである。1つのトイレに二つドアがあって、両方から入ったのである。もちろんくみ取り式であった。
「ただいま」と言って、また女性が入ってくる。
「お帰り」とマスター。しかし、今度はお客さんではない。ママさんのようである。「お帰り」の意味がちょっと違ったのである。ママさんは着替えるとまたどこかへ出かけていかれた。
煮込み(350円)と燗酒(300円)をお願いした。黙ってお客さんの女性とマスターのやりとりを聞く。
男性の方が入ってこられた。
「寒いねえ、閉めてもいい?」と言って、入口の引き戸を閉めた。しかし、私の背後の窓は開いている。
そこから冷気が入ってくるのが私には心地よかった。燗酒には少し寒いくらいがちょうど良い。
テレビではNHK総合テレビの番組「ブラタモリ」が始まった。午後10時である。
今日の「ブラタモリ」は第1回シリーズのアンコール放送で「二子玉川」。
昔、通称玉電と呼ばれた玉川電気鉄道という路面電車が通っていたことを示す鉄道柵が残っていたことにはタモリも驚いていた。
小さい頃、両親に連れられて、井の頭線沿線にある親戚の家に行く時、京王井の頭線の渋谷駅と並んで、玉電の駅があったことをとても覚えている。その家に行く時の私はいつも憂鬱だった。
渋谷から玉川までの開業は明治40年とのこと。大正14年に出来た三軒茶屋から下高井戸までの支線は、現在、東急世田谷線として残っている。番組の中で紹介されている玉川と砧との間を結ぶ砧線という支線も大正13年に作られ、他に多摩川を渡って溝ノ口まで行く溝ノ口線も存在したそうである。
世田谷線をのぞいた玉電が廃止になったのは昭和44年。私が世田谷に住み始めた同じ頃であった。
マスターもこの「ブラタモリ」という番組が好きなのだそうである。
ビール大瓶(700円)をお願いすると、1杯目をマスターがついでくれた。
川の向こうの多摩川駅前にあった多摩川園遊園地や二子玉川にあった二子玉川園のこと等、テレビを見ながら色々と思い出す。常連の皆さんもそれぞれ思い出話をされていた。
昭和40年代のボウリング・ブームの話は特に盛り上がった。亡くなった父親に連れられ、世田谷通り沿いの大蔵ランドでボウリングをしたことを覚えている。
ねぎま(100円)を2本焼いてもらう。美味しかった。
しばらくして、「やきとりはよろしいですか?」と聞かれる。もう「カンバン」の時間が近いのである。
燗酒(300円)を最後に1本。皆さんとお話をしながらゆっくりと飲ませていただいた。
午後9時半から11時まで1時間半ほどの滞在。楽しくて思わぬ長居をしてしまった。お勘定は2,600円。明朗会計である。
(了)
※ ※ ※
追記 店内の味わいある雰囲気を写真でご覧になりたい方は、提携関係のこちらのブログ記事をご覧下さい。

新丸子 やきとり「おしどり」
住所 神奈川県川崎市中原区新丸子東1-785
電話 ?
定休日 ?
営業時間 17:00~23:00
交通 東急東横線/東急目黒線新丸子駅下車徒歩3分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
こちらクリックお願いします→ FC2 Blog Ranking
こちらクリックお願いします→ 人気blogランキングへ
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
Re: No title