Life of the izakaya detective DAITEN居酒屋探偵DAITENの生活 第522回 2013年7月6日(土)
【地域別】 【時間順】 【がっかり集】池上 もつ焼「もつっ娘」 ~ 参道裏の抜け道を通って ~

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土曜日の午後、東急池上線の池上へ行った。
池上には
池上本門寺がある。
池上駅は上り下り2つのホームがあり、蒲田方面側のホームからは改札へすぐに行けるけれど、五反田方面から外に出るには構内踏切を渡る必要がある。
その改札を出て、右手に駅前のバスターミナルを見ながら斜め方向にまっすぐ行く。目の前を通るのは池上通り。そこは五叉路の交叉点となっている。右方面に横断歩道を渡り池上通りを大森方面に歩く。しばらく行くと三叉路があり、池上通りを渡れば、幅広いその道が
池上本門寺への表参道であることが解る。
表参道を少し歩き、すぐに左手に曲がって、初めて歩く路地に入った。
その路地を出た時、思わず声を上げてしまった。
目の前に赤煉瓦風の屋根の長屋がある。その一画に私好みのお店があったのだ。暖簾がない。黒っぽい格子戸風のサッシの引き戸。地味である。店の前に
「もつっ娘」と書かれたアクリル看板が置いてあり、手書きのホワイトボードメニューが外に掛けてあった。
↑もつ焼き「もつっ娘」 店の前で写真を撮ってから右を見た。
見れば、吉田類さんが紹介された
大衆酒場「喜代美」さんが斜め向こうに見えた。本当に偶然である。店の前まで行って外観の撮影をさせてもらう。もちろん開店前である。時計を見れば、まだ午後4時であった。

↑
大衆酒場「喜代美」 「もつっ娘」さんの前に戻り、思い切って、引戸を開けて中に入る。
左手に10人程が座れるL字カウンター。焼き台は一番奥。その右手はトイレである。L字カウンターの左手の3人座れる側にお一人、入口から奥に向かって伸びる側にお二人、先客が座っていらっしゃる。L字カウンターの角の辺りに座らせていただいた。
カウンターの中には、髭が凛々しいマスターお一人。作りつけの棚の前に左右に可動できる手書きメニューがかけてある。その中の飲物の欄を見る。まずは、
レモンサワー(400円)を選んだ。
暑い中を歩いていたので、レモンサワーの酸味がうれしい。
最近の血液検査で
中性脂肪の数値が思っていたよりも高かった為、
もつ煮込み(400円)は断念した。メニューを見ながら焼き物の選択に迷っていた。
すると、左手の先客の方がおっしゃった。
「ハラミある?」
迷った時は常連に従うのが正しい。
「私にもハラミとカシラを1本づつお願いします」と、のせていただく。
牛ハラミ串焼(300円)、
カシラ串焼(150円)という選択。
並びの御常連の皆さんが麻雀の話をされている。楽しそうであるが私には、使われる言葉は外国語である。
すると、隣の白い髭の先輩の方が私におっしゃった。
「うるさくてすみませんね」
「大丈夫です。麻雀できないんで外国語を聞いているみたいで、耳に入ってきませんから」と答えた。
少し、やりとりをする。素敵なキャラクターの先輩である。
さらに、常連の方が入って来られ、カウンターの一番焼き台に近い席に座り、マスターと盛り上がる。
串焼がやってきた。カラシではなく、ワサビがついている。
牛ハラミは甘辛のタレ。
カシラは柔らかく旨味がある。
テッポウ串(150円)の文字も気になる。
「テッポウ串もよさそうだなあ・・・」と心の中で繰り返す。すっかり、中性脂肪の事は頭から消えていた。
2杯目は
ホッピーセット(450円)の氷なし。
「あの、ホッピーセット、氷なしでお願いします」
「白と黒、どっちにします?」
「白でお願いします」
会話はここで終わると思っていた。
「レモンいれます?」
「はい、お願いします」
素晴らしい。
川崎スタイルである。
川崎の立ち飲み店や居酒屋さんに行くと、レモンの小片が入っている時がある。
これを私は勝手に
「川崎スタイルホッピー」と呼んでいる。
冷えたホッピー瓶、焼酎入りの冷えたジョッキが出てくる。
見れば、
三冷のうえ、ホッピーの炭酸が抜けないように、
ステンレスのストッパーが口にかぶせてある。
素晴らしい。
「中」(焼酎)を追加する方にとっては、これは完璧である。
ジョッキにホッピーを注ぎ飲む。美味い。ほんの少しのレモン味がうれしい。
ガツ刺(300円)が気になる。もう、ますます中性脂肪のことは記憶の彼方。
「ガツ刺もらえますか?」
「はい、ガツ刺」
ガツ刺はすぐに出てきた。
「何もはいってません、胡麻油、醤油、お酢で、おたべください。」
髭のマスターがかっこいい。
左手の方は帰られた。その後にすぐにもう一人いらっしゃる。飲物を選んですぐにおっしゃる。
「テッポウね」
右手の方も頼まれた。すかさず、のってしまう。
「私にもテッポウお願いします」
「ここのテッポウは違いますよ」と左手の方。
「テッポウって何?」と右手の方。
「直腸ですよ」とマスター。
ホッピーを飲んでしまい、カウンターの高いところへ空き瓶などをのせて、
緑茶割(350円)をお願いする。
ここで、とても元気なママさん登場である。一期に場が華やぐ。
楽しい酒場である。
黙って、会話の中に身をゆだねる。
独り酒の良さはここにもある。
テッポウ串がやってくる。焦げが絶妙、表面カリカリ。美味である。
御常連のおっゃる通りであった。
ママさんに聞けば、土曜日曜は午後3時からの営業とのこと。
素晴らしい。休みは第一水曜のみ。
午後4時15分から5時45分まで、1時間半の滞在。お勘定は2700円。お通しは200円。
笑顔で送り出され、外にでる。
周辺の抜け道を見つけ歩いてみる。何軒か入ってみたい店も発見した。
路地から抜け出て、本門寺さんへの駅前からの近道となる
池上本門寺通り商店街には、マスコミなどでも取り上げられている有名な
バー「自由雲」もあった。(下写真)
↑ バー「自由雲」 少し風が涼しくなってきた。すっかり気持ちよくなり
池上駅へと向かった。
池上 もつ焼「もつっ娘」住所 東京都大田区池上4-31-4
電話 ?
定休日 第1水曜日
営業時間 平日17:00~23:00/土曜・日曜15:00~23:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩5分。
ホッピー原理主義者とは?ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。
ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」は
こちら。
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